今回ご紹介する漢方薬は蕁麻疹(じんましん)で使う事の多い「十味敗毒湯」です。
蕁麻疹(じんましん)で使う事が多いって書いておきながら、太陽堂では蕁麻疹(じんましん)で使う事は少ない漢方薬です…(笑)
蕁麻疹(じんましん)に関しては「葛根湯」や「小柴胡湯」などに薬味を加えたり、他の漢方薬と組み合わせたりする事で9割くらいの方は治る事が多いです。
「葛根湯」って風邪の時に使うんじゃないの?って思われる事が多いかもしれませんが、組み合わせ次第では色々な病気に使う事が出来る漢方薬なんです。
話しが逸れましたが今回は「十味敗毒湯」ですね。
「十味敗毒湯」は化膿性疾患に使う事が多い漢方薬になっています。
アトピーだった方が「十味敗毒湯」で綺麗になったという事も多いですよ。
「十味敗毒湯」の解説していきますね~
「十味敗毒湯」てどんな漢方薬?
「十味敗毒湯」は
〇荊芥(ケイガイ)
〇防風(ボウフウ)
〇柴胡(サイコ)
〇桔梗(キキョウ)
〇川キュウ(センキュウ)
〇茯苓(ブクリョウ)
〇甘草(カンゾウ)
〇生姜(ショウキョウ)
〇樸ソク(ボクソク)
〇独活(ドッカツ)
の10種類からなる漢方薬です。
「荊防敗毒散」という太陽堂ではニキビによく使う漢方薬を元に「華岡青洲」が作られた漢方薬です。
今では「荊防敗毒散」よりも「十味敗毒湯」の方が有名になってしまいましたね~(笑)
皮膚病に使う事が多い生薬が「防風」と「荊芥」になり、「防風」のみで「止痒作用」、組み合わせる事で「皮膚の新生」に繋がります。
「桔梗」と「甘草」で化膿症に、「柴胡」と「甘草」で体質改善力が上がる効果です。
また抗菌作用のある「桔梗」と「撲ソク」が入っている為、皮膚病で多い菌感染にも対応が可能な漢方薬になっています。
「十味敗毒湯」は蕁麻疹(じんましん)以外にどんな疾患に使えるのか?
太陽堂では「アトピー性皮膚炎」・「ステロイド性皮膚炎」・「にきび(尋常性ざ瘡)」などに多用しています。
「ステロイド性皮膚炎」とは?
まずステロイド外用剤には、
①「免疫抑制作用」(免疫システムの過剰な働きを抑えて次の炎症を起こさせない)
②「抗炎症作用」(いま起きている炎症を抑える)
この2つの効果があります。
この「免疫抑制作用」が問題になり、免疫を抑制してしまう事で菌に対抗する力が弱まり「菌感染」を起こしてしまいます。
その為「十味敗毒湯」の中に入っている「抗菌作用のある生薬」が効果を発揮してくれるのです。
「十味敗毒湯」があまり効かなかったという方に…
他の漢方薬でも同じ事ですが、「十味敗毒湯」は特に生薬の組み合わせが大事になってきます。
「十味敗毒湯」の場合は、
化膿が強い時に「連翹(レンギョウ)」を追加。
炎症が強い時に「石膏(セッコウ)」を追加。
ご紹介は一部になりますが、その方に合わせて漢方薬を組み合わせる事で効果を発揮します。
「十味敗毒湯」で効果のなかった方、組み合わせて再度試してみるのもいいかもしれませんね~
「十味敗毒湯」 まとめ
「十味敗毒湯」についてご説明させて頂きました。
蕁麻疹(じんましん)=「十味敗毒湯」というイメージから少し変わったでしょうか?
「アトピー性皮膚炎」や「にきび(尋常性ざ瘡)」には多用する漢方薬です。
「ステロイド」を使って皮膚が悪化したという方も「十味敗毒湯」はおススメですよ~
今回ご紹介しました「蕁麻疹(じんましん)」、「アトピー性皮膚炎」、「にきび(尋常性ざ瘡)」に関しては、ホームページでお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。
太陽堂ホームページ 「蕁麻疹(じんましん)」
太陽堂ホームページ 「アトピー性皮膚炎」
太陽堂ホームページ 「にきび(尋常性ざ瘡)」
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。