副作用で有名になってしまった「小柴胡湯」。
ご来局の方にも、
「病院で「小柴胡湯」は副作用あるしね…って言われました。」
とお聞きしました。
そんな「小柴胡湯」ですが、実は万能で有能な漢方薬なんです。
「小柴胡湯」の説明していきますね~
「小柴胡湯」てどんな漢方薬?
「小柴胡湯」の中身は、
〇柴胡
〇黄ゴン
〇半夏
〇人参
〇甘草
〇生姜
〇大棗
の7種類になります。
まずは「黄ゴン」と「柴胡」の組み合わせになります。
「黄ゴン」と「柴胡」を組み合わせる事で清熱作用・消炎作用に繋がります。
特に「胸脇の熱証」(臓器的には「肺」「胃」「膵臓」「脾臓」「肝臓」「胆のう」などの熱)を取る作用が強いです。
「半夏」は、水毒を去る力が強く「柴胡」を組み合わせて咳(肺の熱水毒)にも使っていきます。
もう1つ重要な生薬が「人参」です。
「小柴胡湯」の場合、使われる人参としては「白人参」と「竹節人参」があります。
「白人参」の場合は、体質改善。
「竹節人参」の場合は炎症を取っていきます。
「人参」が入っている漢方薬は、「人参」の使い分けが重要なポイントです。
「小柴胡湯」が副作用で有名になったのはなぜ?
「小柴胡湯」が副作用を心配される理由としては、中に入っている「黄ゴン」です。
「黄ゴン」が入っている漢方薬は「間質性肺炎」を発症する可能性があるため注意してくださいというものでした。
「黄ゴン」が入っている生薬って実はすごい多いんです…(有名な漢方薬だと「黄連解毒湯」や「半夏瀉心湯」など)
ただ、実際は副作用がおきる事はほとんどありません。(太陽堂を開いてからは私が把握している中で「黄ゴン」の副作用が出た方はおりません。)
何度かお話ししているかもしれませんが、漢方薬って生薬の質が大事なんです。
質が良い物を選べば、効果も高いですし副作用も出にくくなってきます。
では「小柴胡湯」のどの辺が万能なのでしょうか?
「小柴胡湯」は、体質改善薬になっています。
「体質改善」+「熱をとる」作用のある漢方薬が「小柴胡湯」です。
「胸脇の熱証」(臓器的には「肺」「胃」「膵臓」「脾臓」「肝臓」「胆のう」などの熱)を取る作用が強く、治らないと言われる「肝臓」や「腎臓」の修復もしてくれます。
また
「桔梗」や「石膏」を加え「蓄膿症」に。
「四苓湯」を合方(一緒に入れ)して「膠原病」に。
「小青竜湯」を合方(一緒に入れ)して「花粉症」の体質改善に。
など組み合わせ次第では色々な疾患に効果のある漢方薬になります。
花粉症や蓄膿症で悩んでいたので、鼻の疾患ばっかりになっちゃいましたね。(笑)
またお世話になる事が多かったのが、風邪になります。
風邪にも効き目の高い漢方薬になっています。(ひき始め3日目~5日目)
「風邪をひいたら「葛根湯」は正しいのか?」に詳しく書いていますのでぜひご覧になって見て下さい。
「小柴胡湯」のまとめ
「小柴胡湯」=副作用というイメージから少し変える事が出来ましたでしょうか?
太陽堂では、肝臓疾患や腎臓疾患の方も多い為「小柴胡湯」は使う事が多いです。
「小柴胡湯」は体質改善薬なので、ぜひ体質改善をしたい方は「質の良い小柴胡湯」をお飲みになってください。
今回ご紹介しました「肝臓疾患」に関しては、ホームページでお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。
太陽堂ホームページ 肝臓疾患
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。