今回ご紹介する漢方薬は「痛み」・「浮腫み」に使う事の多い「越婢加朮湯」です。
今回もどんな症状に使われているか調べてみました。
・病気の初期で比較的体力のある人に使う。
・体の熱や腫れ・痛みを発散。(腎炎、関節リウマチ、湿疹)
と書かれていました。
太陽堂でも「痛み」には使う事が多い漢方薬です。
使い方が似ている漢方薬としては「防已黄耆湯」も痛みや浮腫みに使っていけます。
ただ同じ症状でも使い方が違ってくるのでどんな痛みに使い、どんな作用があるのか「越婢加朮湯」の解説していきますね~
「防已黄耆湯」に関しては前にもご説明していますので、興味のある方は「防已黄耆湯」をご覧になって見て下さい。
太陽堂ブログ 骨折が治るって本当?骨を治す漢方薬「防已黄耆湯」とは。
「越婢加朮湯」てどんな漢方薬?
「越婢加朮湯」は、
〇石膏(セッコウ)
〇麻黄(マオウ)
〇蒼朮(ソウジュツ)・白朮(ビャクジュツ)
〇大棗(タイソウ)
〇甘草(カンゾウ)
〇生姜(ショウキョウ)
の6種類からなる漢方薬です。(「蒼朮」と「白朮」は使い分けが大切。)
まずメインの生薬となるのが「麻黄」と「石膏」になり、この2つで水の流れを調節して「浮腫」や「口渇」を改善します。
また「麻黄」と「蒼朮」か「白朮」にて「浮腫み」や「尿不利」・「下肢の痛み」などの改善。
「麻黄」・「大棗」・「生姜」で「悪風」・「発熱」を改善していきます。(「悪風」は簡単に言うと寒気です。)
これらの作用から「熱証」と「水毒」を改善するのが「越婢加朮湯」です。
どんな浮腫みに「越婢加朮湯」は使えるのか?
浮腫みの話しを少しさせて頂くと、浮腫みの種類には「実腫」と「虚腫」があります。
軽く説明していくと
「実腫」→指で圧迫しても直ぐに元に戻る浮腫。
「虚腫」→指で圧迫した後、直ぐには戻りにくい。
の違いです。
今回ご紹介している「越婢加朮湯」は「実腫」の浮腫みに使う事が出来ます。
「越婢加朮湯」と「防已黄耆湯」の痛みの違いは?
「防已黄耆湯」は「欠けている骨」や「もろくなっている骨」に使う事が多い為、骨が弱いある程度歳をとった方に使いやすい漢方薬です。(骨折やひびが入って使う場合を除きます。)
「越婢加朮湯」は実証である程度身体の強い方に使う事が多い漢方薬になります。
わかりやすい例が「スポーツマンが身体の使い過ぎで痛めた時」です。
実際に私自身も野球をやっている時に「ヘルニア」になり、「坐骨神経痛」が出て「越婢加朮湯」を飲みました(笑)
簡単な説明ですが、何となくは使い方の違いがイメージ出来たでしょうか?
「越婢加朮湯」 まとめ
「越婢加朮湯」についてご説明させて頂きました。
「熱証」と「水毒」を改善して、「痛み」や「浮腫み」を改善する漢方薬が「越婢加朮湯」です。
また指で圧迫しても直ぐに元に戻る浮腫の「実腫」に使え、身体の強い方が身体を痛めた時に使う事が多くなっています。
今回ご紹介しました「浮腫み」に関しては、ホームページでお話ししています。
ぜひ参考にされてみて下さい。
太陽堂ホームページ 「浮腫み」
※症状や効果効能は個人差があります。同等の効果を保証するものではないので、ご了承ください。